VOICE
色に携わるさまざまなシーンで、
UC級のチカラが生かされています。
VOICE.5
見せ方を変えることで、人の心を動かせる「色の効果」に惹かれ、IT業界からカラー業界へとキャリアチェンジ。現在は色彩講師として専門学校などで「色を学ぶ楽しさ」を伝える傍ら、足立区のユニバーサルデザイン推進会議委員として、色に関する様々な提言をされています。
UC級で学ぶ「色のユニバーサルデザイン」が、具体的に社会でどのように活用されるのか。その一例として、私が2019年から委員を務める足立区UD(ユニバーサルデザイン)推進会議についてご紹介します。会議では30種以上ある区のUD事業について様々な視点で評価を行うのですが、建築分野などハード面の知見をお持ちの委員が多い中、私は「色」=ソフト分野の専門家として「色のUD」視点での事業評価や提案を行っています。
たとえば、区役所の「バス乗り場案内サイン」では、1型色覚(P型)・2型色覚(D型)の方には見分けづらい黄緑とオレンジが隣合わせに使用されていたり、淡いグレーの背景に対して白い矢印が高齢者には判別しづらいことから、具体的な色設計の改善策を提言。誰にとっても見やすく、わかりやすいサインに改善しました。
他にも、カラーユニバーサルデザインに配慮したチョークの導入推進など、教育分野などにも提言をしています。色のUDの分野ではまだ課題もあり、色覚特性の方だけでなく、高齢者への配慮も必要であることを正しく理解して欲しい。今後も「色のUDの重要性」を多くの方に知ってもらう活動を通して、今よりもっとやさしい社会を目指して、貢献できればと思います。