色彩検定 合格者の声

夏期検定での悔しさをバネに冬期検定に合格 最年少となる11歳(小学5年)でUC級を取得

夏期検定での悔しさをバネに冬期検定に合格
最年少となる11歳(小学5年)でUC級を取得

学業に活かす

大阪市立喜連東小学校6年生(UC級受検時は小学校5年生)

昆 優花さん

Voice

将来の夢はイラストレーター・マンガ家

受検のきっかけは、中学生の姉と母の会話を聞いたことでした。姉はもともと色や美術に興味があり、家でも色のことを話していました。「だったらこんな資格があるらしいよ」と母が色彩検定のUC級を勧めていたのです。私も絵が好きで小学低学年から描いています。将来の夢はイラストレーターやマンガ家です。だから一瞬も迷うことなく、私もその資格を取りたい、一緒に勉強したいと母に伝えました。
色のユニバーサルデザインに興味を持ったのは、絵を描くうえで役に立つだろうということともうひとつ、高齢者の見え方が学べるからです。私は近所に住む94歳の曾祖母と毎週会ってお話をしています。高齢者がどんな不便を感じているのかがわかれば、何か役に立てるかもしれないと思いました。

勉強を始めたのは小学5年生になってすぐ。めざすは夏期検定での合格でした。とにかく毎日1時間勉強すると決め、テキストを読み込むことから始めました。小学生の私には内容が難しかったので、母がいつも横について勉強をみてくれました。テキストにはわからない言葉がたくさんあり、自分ひとりではとても理解できません。母がいなければ勉強を続けることはできませんでした。母は、知らない言葉に出会うたびにわかるまで徹底的に説明してくれました。母がわからないことはスマホですぐに調べてくれました。
中でも苦戦したのは、高齢者の見え方のところです。眼の構造も難しいし、各組織が加齢によってどのように変化して、見え方にどのように影響するのか、なかなか理解できませんでした。そのときは母の眼をのぞき込み、角膜や水晶体、瞳孔や虹彩などを観察して眼の構造がイメージできるようにしたり、曾祖母にどう見えているのかを聞いて、これがテキストにあった白内障なのかという感じで理解していきました。
しかし結果は10点足りなくて不合格。悔しくて泣きました。母は「ここでやめてもいいんだよ」と言ってくれましたが、中途半端で終わるのが嫌で、冬期検定に再チャレンジすることを決めました。ちなみに姉は見事に合格しました。

※写真左:学校の課題で描いたデッサン。絵を描くのが小さい頃から好きだった。
※写真右:作品発表の場としてWeb上のクリエーターマーケットに自分のオリジナルイラストを出品している。

  • 色彩検定 合格者の声1

過去問で苦手を洗い出しテキストで理解を深める、その繰り返しで合格

1度目の受検で一通り勉強しているので、2度目は勉強のスタイルを変えました。まず過去問を解き、間違った問いはテキストに戻って再度理解を深める。そうやって過去問とテキストを何度も往復しました。さらに過去問の問いのひとつひとつに何度間違ったかがわかるように色分けしたシールを貼りました。自分の苦手なところがわかるので、そこは集中的に勉強しました。
でも苦手なところの勉強は難しく、集中力もなくなります。学校の勉強もあるし、他の習い事もあります。好きな絵を描く時間もなかなか取れません。もう投げ出したいと思って母に涙を見せたこともありますが、自分でやると決めたこと。初心に戻って最後まで勉強を続けました。今度は絶対に合格しようと検定の日が近づいたら土曜日と日曜日の勉強時間を3時間に増やし、最後の追い込みをかけました。
結果は合格。今度はうれしくて泣きました。私は勉強がそれほど得意というわけではなく、テストの点数も平均的です。自分から進んで勉強したこともありませんでした。しかし、このUC級は初めて自ら学びたいと思い、自分でも驚くくらい一生懸命勉強することができました。色は知れば知るほどおもしろく、色の仕組みや見え方がわかってくるともっと知りたいと思うようになりました。それが学びの原動力になったのだと思います。

※過去問の問題用紙や解答用紙は、普段通りの実力が出せるようにと実際の試験で使われるサイズに合わせて拡大コピーして使っている。
1問ごとに色分けしたシールが貼られているが、これは何回間違ったかがわかるようにしたもの。苦手なところがわかるので試験前に対策や強化ができる。

  • 色彩検定 合格者の声2

不合格になってもあきらめないことが一番大事

UC級の勉強をすると、テレビのテロップの文字にセパレーションカラーが使われていることに気付くなど、身のまわりの色使いが気になるようになりました。学校で先生が黒板に赤チョークで文字を書くと、見えにくい人がいるんだろうなと思ったり、姉の学校は黒板じゃなくてホワイトボードだから赤い文字でも誰もが読めるねと話したりするようになりました。東京オリンピックで話題になったピクトグラムも勉強のいい題材になりました。
高齢者が見えにくいものがわかるようになったので、曾祖母にも日頃から気を使って声をかけたり手助けしたりできるようになりました。
自分の描く絵もどんどん変わっています。以前に描いた絵を見返すと色のユニバーサルデザインの観点からは不適格な色使いをしていたことがわかります。今は誰にとっても優しくてわかりやすい色を心掛けながら、いろいろなタッチのイラストに挑戦しています。
小学生でUC級を取得するのは簡単ではありません。正直難しいので誰かサポートしてくれる人が必要だと思います。だから、不合格になってもあきらめないことが大事です。あきらめないで勉強すればきっと合格できるし、色のおもしろさが何倍にもなります。

  • 色彩検定 合格者の声3